国や道による防災教育への取組

1.防災教育に関連する法律の成立・改正状況

東日本大震災以降に成立・改正した防災教育(防災活動含む)に関連する法律の概要は、以下のとおりです。

東日本大震災の教訓を踏まえ、「災害対策基本法」(平成24年6月改正)において、防災意識の向上を図るため、住民の責務として、災害教訓を伝承することが明記されるとともに、国・地方公共団体、民間事業者も含めた各防災機関において防災教育を行うことを努力義務化する旨が規定されました。また、「津波対策の推進に関する法律」や「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」においても、防災力向上に向けた内容が盛り込まれています。

東日本大震災以降において成立・改正した防災教育に関連する法律の概要

 区分 法律名(成立・改正時期)および防災教育に関連する主な内容
災害全般 災害対策基本法の改正(平成24年6月)

  • 「教訓伝承、防災教育の強化や多様な主体の参画による地域の防災力向上」に向けた、「住民の責務として災害教訓の伝承」や「各防災機関において防災教育を行うことを努力義務化」の追加
災害対策基本法の改正(平成25年6月)
  • 「住民等の円滑かつ安全な避難の確保」に向けた市町村長に対する防災マップの作成等や、「平素からの防災への取組の強化」の追加
地震・津波関連 津波対策の推進に関する法律(平成23年6月)

  • 「津波に関する防災上必要な教育及び訓練の実施等」(第7条)
  • 「地域において想定される津波による被害についての周知等」(第8条)
  • 「津波からの迅速かつ円滑な避難を確保するための措置」(第9条)
  • 「津波防災の日」(第15条)
消防関連 消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律(平成25年12月)

  • 「市町村による防災に関する指導者の確保・養成・資質の向上、必要な資機材の確保等」(第17条)
  • 「自主防災組織等の教育訓練において消防団が指導的役割を担うための市町村による措置」(第18条)
  • 「自主防災組織等に対する援助」(第19・20条)
  • 「学校教育・社会教育における防災学習の振興」(第21条)
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2. 国(各省庁)における防災教育への主な取組

(1) 中央防災会議・内閣府(防災担当)

東日本大震災以降、中央防災会議に設置された各検討会議(検討会等含む)の概要は、以下のとおりです。

検討会等名 検討内容等
東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会
防災対策推進検討会議
  • 平成23年10月に設置され、東日本大震災における政府の対応の検証、および同大震災の教訓の総括、首都直下地震や東海・東南海・南海地震等の大規模災害や頻発する豪雨災害に備え、防災対策の充実・強化を図るための調査審議を行った。
  • 防災対策推進検討会議 最終報告」(平成24年7月)では、「防災の基本理念の明確化と多様な主体の協働」や「災害文化の継承・発展」が示された。
防災対策推進検討会議津波避難対策検討ワーキンググループ
避難所における良好な生活環境の確保に関する検討会
災害時要援護者の避難支援に関する検討会
避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針
  • 災害対策基本法の一部改正により、新たに、避難行動要支援者名簿の作成、名簿情報の避難支援等関係者等への提供等の規定が設けられたことを受け、市町村を対象に、その事務に係る取組方法等が指針として示しされた。
  • 同指針の中で、さらなる避難行動支援のために取り組むべき事項として、「避難行動支援に係る地域の共助力の向上」が示された。
防災対策実行会議
  • 平成25年3月に設置され、災害対策法制の見直し等を受けた実行上の課題とその対策、および南海トラフの巨大地震や首都直下地震に関する政府全体の行動計画の策定等について検討している。
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(2) 総務省消防庁

東日本大震災以降、総務省消防庁に設置された検討会の概要は、以下のとおりです。主として、地方公共団体に関係する検討と、消防団に関係する検討が行われています。

検討会名 検討内容等
地域防災計画における地震・津波対策の充実・強化に関する検討会
  • 平成23年6月に設置され、東日本大震災における地方公共団体の災害対応の検証、および地震・津波対策の充実・強化に係る地域防災計画の見直し等に関する調査検討を行った。
  • 地域防災計画における地震・津波対策の充実・強化に関する検討会報告書」(平成23年12月)では、東日本大震災を踏まえた地域防災計画の見直しに係る留意点等の一つとして、「住民の防災意識向上のための普及啓発」が示された。
津波避難対策推進マニュアル検討会
地方公共団体における災害情報等の伝達のあり方等に係る検討会
東日本大震災を踏まえた大規模災害時における消防団活動の在り方等に関する検討会
  • 平成23年11月に設置され、東日本大震災における消防団活動を検証し、今後の大規模災害時における消防団活動のあり方及び団員の安全確保策並びに平常時における住民の防災意識向上のための啓発のあり方等を検討した。
  • 東日本大震災を踏まえた規模害時における消防団活動のあり方等に関する検討会報告書」(平成24年8月)では、消防団の装備・教育訓練等の充実や、消防団への入団促進の取り組みの推進、地域の総合的な防災力向上も示された。
消防団の教育訓練等に関する検討会
  • 平成25年11月に設置され、東日本大震災の教訓及び現在の社会情勢を踏まえ、教育訓練及び消防団の装備の基準等について検討を行っている。
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(3) 国土交通省

東日本大震災以降、国土交通省に設置された検討会の概要は、以下のとおりです。大きく分けて、津波防災まちづくりに関連する検討と、洪水ハザードマップに関する検討、大雪に対する防災力向上に関する検討が行われています。

検討会等名 検討内容等
社会資本整備審議会・交通政策審議会交通体系分科会 計画部会
  • 東日本大震災の発生を受け、平成23年7月に、計画部会緊急提言として「津波防災まちづくりの考え方」を公表した。
  • 同提言では、「災害に対する情報共有、相互意思疎通と、具体的な避難計画の策定等」の中で、防災教育の普及・啓発の推進やハザードマップ等による津波危険性の住民への周知状況や訓練の実施状況の確認の必要性などが示された。
津波防災地域づくりの推進に関する基本的な指針
  •  「津波防災地域づくりに関する法律」の施行を受け、平成23年12月に、津波防災地域づくりを総合的に推進するための基本的な指針として国土交通大臣により定められた。
  • 同指針では、「防災教育の充実の観点から、ワークショップの活用など住民等の協力を得て作成し、説明会の開催、避難訓練での活用等により周知を図る等、住民等の理解と関心を深める工夫を行うことが望ましい」ことが示された。
大雪に対する防災力の向上方策検討会
  •  平成22年度の大雪災害を踏まえ、平成23年9月に設置され、豪雪地帯の雪害対策を検討した。
  • 大雪に対する防災力の向上方策検討会報告書」(平成24年3月)では、「地域防災力の向上方策」として、広報紙やパンフレット等除雪作業の危険性と対応策を周知する資料の配布など、市町村が主体となった住民の安全意識を高める啓発活動を継続的に行うことの重要性が示された。
洪水ハザードマップ作成に関する検討会
  • 平成25年1月に設置され、住民の的確な避難行動につながるような実践的な洪水ハザードマップを市町村が作成できるよう、「洪水ハザードマップ作成の手引き」の改定に向けて検討を行った。
  • 同検討会の検討を受けて、平成25年3月に発表された「洪水ハザードマップ作成の手引き(改定版)」では、「洪水ハザードマップ作成にあわせて実施することが望まれる活動」として、洪水ハザードマップの解説及び説明会や避難訓練、防災学習・防災教育が示された。
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(4) 文部科学省

「東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議」では、防災教育・防災管理等の見直しに向けた調査・審議が行われました。また、「学校防災マニュアル(地震・津波災害)作成の手引」(平成24年3月)や「学校防災のための参考資料『生きる力』を育む防災教育の展開」(平成25年3月)を作成、「実践的防災教育総合支援事業」の展開(平成24年度~)を通じて、学校防災の支援を行っています。

検討会名 検討内容等
東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議
  • 平成24年5月に設置され、東日本大震災における学校等での経験を把握・分析し、その教訓を次代を担う子どもたちに伝えるとともに、児童生徒等の危険予測・危険回避能力を高めるための防災教育・防災管理等の見直しに向けた調査・審議を行った。
  • 「東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議」最終報告(平成24年7月)では、「東日本大震災の教訓を踏まえた防災教育・防災管理等の展開」として、防災教育の指導時間の確保と系統的・体系的な整理、および地震災害への留意点、津波災害への留意点、地震・津波災害以外の自然災害への留意点が示された。
刊行物名 内容
学校防災マニュアル(地震・津波災害)作成の手引き
  • 東日本大震災で明らかになった教訓を踏まえ、地震・津波が発生した場合の具体的な対応について参考となるような共通的な留意事項をとりまとめた手引。
  • 各学校において、危険等発生時に職員が講じるべき措置の内容や手順を定めた危機管理マニュアル(危険等発生時対処要領)を作成することとされており、その参考となる手引きとして位置づけられている。
学校防災のための参考資料「生きる力」を育む防災教育の展開
  • 「学校安全の推進に関する計画」(平成24年7月)の閣議決定を踏まえ、平成10年に作成した防災教育のための参考資料『「生きる力」をはぐくむ防災教育の展開』を、新たに学校防災のための参考資料『「生きる力」を育む防災教育の展開』として改訂したもの。
  • 各学校において、同資料を活用し、児童生徒等の発達の段階や地域の実情に応じた効果的な防災教育を実践することが期待されている。
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3. 北海道による防災教育への取組 

北海道では、地域における防災力の強化を図るため、道民一人ひとりが災害や防災等に関する正しい知識を身につけ、自治体や防災関係機関などとも連携し、災害に的確に対処していくことができるように、「道民みんなで取り組む災害に強い北海道」を実現するための取り組みを進めています。

(1) 北海道地域防災計画の修正

災害対策基本法の改正や国の防災基本計画の修正等を踏まえ、下表に示す内容をポイントとした北海道地域防災計画の見直しを行いました。防災教育に関連するものとして、「教訓伝承、防災教育の強化等による地域の防災力の向上」における「住民による災害教訓伝承・防災教育の強化」や「多様な主体の参画」を追加しました。

東日本大震災以降の北海道地域防災計画の修正内容のポイント

  内容
1 大規模広域な災害に対する即応力の強化 (1) 発災時における積極的な情報の収集・伝達・共有の強化
(2) 地方公共団体間の相互応援等を円滑化するための平素の備え
(3) 地方公共団体と民間団体との間における協定締結等の推進
(4) 多様な主体による共同防災訓練の実施 (5) 複合災害への対応
2 被災者への対応改善 (1) 救援物資等を被災地に確実に供給する仕組みの導入
(2) 市町村・都道府県の区域を越えた被災者の受入れ
(3) 市町村を越えた広域的な避難者について、避難元と避難先の地方公共団体の連携強化
3 教訓伝承、防災教育の強化等による地域の防災力の向上 (1) 住民による災害教訓伝承・防災教育の強化
(2) 多様な主体の参画
4 その他、防災基本計画の修正等に伴う修正 地震・津波対策、災害時要援護者対策、医療救護対策、情報収集・伝達・通信・広報等
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(2) 北海道防災対策基本条例の改正

東日本大震災から得た教訓等を生かし災害に強い地域社会の実現に資するよう、防災対策に関する基本理念に減災の考え方等を加えるとともに、防災教育、災害に係る情報の提供等に関する防災対策の充実強化を図り、災害予防、災害応急対策及び災害復旧に関する基本的な事項を定めるため、北海道防災対策基本条例を改正しました。

 

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(3) ほっかいどうの防災教育検討委員会」における検討(総務部危機対策局)

地域における防災力の強化を図るため、道民一人ひとりが災害や防災等に関する正しい知識を身につけ、自治体や防災関係機関などとも連携し、災害に的確に対処していくことができるよう、防災教育のあり方などについて検討を行うため、平成25年度に「ほっかいどうの防災教育検討委員会」(以下、委員会)を設置し、検討を行いました。 7回の検討会議を通じて、「北海道における防災教育推進の方向性」をとりまとめるとともに、本ポータルサイトに掲載された防災教育モデルテキスト及びDVDの企画・制作に対する助言などをいただきました。

ほっかいどうの防災教育検討委員会(敬称略)

委員長 岡田  弘 北海道大学 名誉教授
特定非営利活動法人 環境防災総合政策研究機構 理事

委員

定池 祐季 北海道大学大学院理学研究院附属地震火山研究観測センター
助教
平岡  茂 北海道市長会 参事
熊谷 裕志 北海道町村会 政務部副部長
上田 孝志 全国消防長会北海道支部 参与
札幌市消防局 予防部長
鈴木 英昭 公益財団法人北海道消防協会 事務局長
榎本  弘 札幌管区気象台 総務部業務課調査官
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(4) 学校安全における防災教育推進の取組(北海道教育委員会)

学校における危機管理体制の確立や児童生徒の防災意識の向上を図るため、実践的な防災教育を行う学校への支援や防災キャンプ推進事業などを実施しています。

  • 実践的防災教育総合支援事業
  • 防災キャンプ推進事業
  • 学校安全推進資料の改訂
  • 防災教育啓発教材・指導手引「学んDE防災」の配布

 

(5) 子どもたちの命を守る防災ITの取組(北海道教育委員会、NHK札幌放送局共同企画)

北海道教育委員会では、NHK札幌放送局との共同企画として、ITを活用した防災教育の充実のため、Web教材による防災に関する授業や、災害時の避難生活について体験的に学ぶ活動を実施し、その成果の普及・啓発に努めています。

詳しくは、NHK札幌放送局の「防災IT教室」のページに掲載されています。

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