自然災害と教訓
災害年表
〈災害年表〉 【】 発達した低気圧の通過による融雪洪水
[1961年4月4日〈昭和36年4月4日〉 –

4月4日には日本の東から高気圧が本州方面に張り出し、宗谷海峡付近には東西に前線がのびて、北海道には南から暖かい空気が流れ込んだ。4日夜から5日朝にかけては宗谷海峡付近を低気圧が急速に発達しながら通過、5日午後は低気圧は千島北部に離れ、本州方面から緩やかに高気圧が張り出した。
このため、最高気温は4日は帯広で17.3℃、網走で15.5℃、旭川で14.1℃、5日も帯広で18.8℃、網走で15.4℃を記録するなど高温となったほか、道南方面でも20~30㎜のまとまった雨があったため、融雪が進んだ。
倶知安の積雪は3日の108㎝から6日には79㎝まで減少した。
この影響で、融雪による洪水や、大規模な雪崩が発生、大きな被害が出た。特に被害が大きかったのは、遊楽部川がはんらんした八雲町と、大規模な雪崩が工事現場宿舎を押し潰した新冠町、平取町。
全体では死者39名、負傷者13名、家屋全壊4棟、半壊3棟、一部破損2棟、流失2棟、床上浸水247棟、床下浸水1,152棟、田畑冠水386ha、畑流失7ha、橋流失14ヶ所、道路欠壊20ヶ所、堤防欠壊8ヶ所の被害があった。

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