自然災害と教訓
災害年表
〈災害年表〉 【】 低気圧の連続通過による大雨
[1973年9月1日〈昭和48年9月1日〉 –

9月1日は前線を伴った低気圧が日本海を東に進み、2日には津軽海峡から北海道南岸を通過し、根室の東へ抜けた。 このため、道南方面で大雨となり、1日の日降水量は函館101㎜、知内町小谷石129㎜、知内127㎜、南茅部119㎜に達した。 また、3日から4日にかけては別の低気圧が日本海から北海道に近づき、津軽海峡を通過して北海道南岸を通過、千島方面へと進んだ。 日高東部や十勝南部では2つの低気圧の影響で度重なる大雨に見舞われ、1日から3日にかけての3日間降水量は浦河126㎜、えりも町目黒296㎜、えりも町幌満189㎜。1日から4日にかけての4日間降水量は広尾で245㎜、大樹で184㎜に達した。 この影響で、3名が負傷。浸水家屋は床上530件以上、床下1,719件以上に達した。 このほか、農耕地冠水、埋没等17,516。がけ崩れ8ヶ所、河川決壊36ヶ所、橋の流失12ヶ所、道路冠水10ヶ所、国鉄路床冠水64か所の被害があった。 1日午後7時頃、日高管内門別町の国鉄日高本線日高門別駅から約3キロ豊郷駅側で土砂崩れがあり、様似発札幌行きの急行えりも3号が土砂に乗り上げ、3両全てが脱線、5人が負傷した。 また、同日午後十時半ごろ、このがけ崩れで復旧作業をしていた国鉄保線区職員も近くの国道で土砂崩れに遭い、3名が負傷した。 国道228号線は知内町や松前町で道路冠水するなど通行止めとなった。 函館市内の小河川は各所ではん濫、道路は市内の各所で冠水した。 室蘭市も輪西町で住宅や事務所が床上浸水する被害があった。 また、3日は室蘭本線本輪西-陣屋間で土砂崩れが発生、進行中の貨物列車が土砂に乗り上げて脱線したほか、室蘭市内では幌萌町と御崎町でがけ崩れが発生、輪西町で住宅や事務所が床下浸水した。 3日午後8時45分頃、浦幌町厚内の旧国道裏山でがけ崩れがあり、下にあったサケ・マス漁の飯場が下敷きとなり、二人が軽いけがをした。 函館市でも雨によるがけ崩れがあり、函館市・亀田市、七飯町、尻岸内町、木古内町、知内町、福島町、知内町ででそれぞれ床上、床下浸水の被害があった。

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