自然災害と教訓
災害年表
〈災害年表〉 【】 昭和50年8月水害(後半)
[1975年8月22日〈昭和50年8月22日〉 –

8月22日に、サハリン北部付近に進んだ低気圧から南にのびる寒冷前線が沿海州から北海道へ近づいた。前線は23日には北海道にかかって停滞する一方、台風6号が四国から近畿地方を縦断し、一旦日本海に抜けたあと、夜には東北北部に再上陸したため、北海道にかかる前線の活動も活発となった。台風6号は23日夜遅くから24日朝にかけて停滞前線と一体化しながら北海道の南岸を通過し、24日9時には択捉島の南で温帯低気圧に変わった。
このためで、道央と道北では22日から24日にかけて大雨となったほか、道南や道東の沿岸では23日夜から24日朝にかけて北よりの風が強く吹き、暴風が吹き荒れた。
22日から24日にかけての3日間降水量は旭川193㎜、札幌175mm、岩見沢199mm、京極223mm、濁川231mm、置戸199mm、深川198mm、真狩238mm、士別211mm、鷹栖215mm、滝川199mm、新十津川町砂川吉野203mm、森235mmなど、広く200㎜前後を記録した。
23日から24日にかけての最大瞬間風速は、函館24.7m/s(NNW)。広尾29.8m/s(NW)。
この大雨や暴風の影響で、死者・行方不明12名、負傷者7名。
住家は34棟が全壊、半壊・一部破損あわせて53棟、床上浸水6,294、床下浸水16,503棟と、大きな被害があった。
このほか電柱折損39ヶ所、停電4,000戸。道路の冠水・損壊など602ヶ所、がけ崩れ136ヶ所、堤防の決壊63ヶ所、鉄道冠水29ヶ所、橋の流失83ヶ所。農耕地冠水51,407、農耕地埋没1,016。漁船沈没1隻の被害があった。
国鉄の運休は1,271本以上に上った。
この大雨災害は、同年8月19日~20日の大雨災害とあわせて「昭和50年8月水害」と呼称される。

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