自然災害と教訓
災害年表
〈災害年表〉 【】 平成15年台風第15号(日高豪雨)
[2003年8月10日〈平成15年8月10日〉 –

8月3日にフィリピン東方沖で発生した台風第10号は、強い勢力となって沖縄・奄美方面を通過し、8日夜に高知県室戸市付近に上陸、9日6時頃兵庫県西宮市付近に再上陸し、10日1時半頃襟裳岬付近へ再々上陸し、10日3時に北海道東部で温帯低気圧に変わった。 北海道では台風上陸前から前線が停滞しており、台風の湿った空気により9日から前線の活動が活発となったため、日高地方や十勝地方では台風上陸前から大雨となった。 9日から10日にかけての降水量は平取で389㎜に達し、平取では9日22日までの1時間に75㎜の非常に激しい雨を観測した。 この大雨により、道内では10人が死亡、1人が行方不明となり、重傷1名、軽症2名の負傷者が出た。 また、住家は全壊18棟、半壊13棟、一部破損20棟、床上浸水129棟 床下浸水438棟の被害があった。 道は10日5時45分に北海道災害対策本部を設置、12日には「台風10号による行方不明者捜索合同現地本部」を設置して災害対応に当たった。 死者・行方不明者の状況は以下のとおり。
・10日0時頃、新冠町美宇地区では増水により床上浸水し、3世帯11名が自宅に取り残され女性1名が亡くなった。
・10日1時30分頃、門別町厚賀地区の厚別川の赤無橋でワゴン車(5人乗車)が橋の上で身動きが取れなくなり、車が川に流され、女性3名が亡くなった。
・10日3時頃、上士幌町の道道でワゴン車(5人乗車)とトラックが決壊した道路に転落し、トラック運転手の男性は救出(軽傷)されたが、ワゴン車に乗っていた男女5名が亡くなった。
・日高町豊岡地区で9日23時頃工事現場に見回りに行った建設会社社員2名が戻らず、1名が亡くなり、1名は行方不明となった。

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