自然災害と教訓
災害年表
〈災害年表〉 【】 昭和54年台風第20号
[1979年10月19日〈昭和54年10月19日〉 –

10月6日にトラック島近海で発生した台風20号は12日には中心気圧が870hPaまで低下、猛烈な勢力で日本の南を北上し、18日に沖縄に接近した後、19日に和歌山県に上陸。その後本州を縦断して岩手県から太平洋へ抜け、釧路市付近に再上陸した。その後台風は温帯低気圧に変わり再発達、20日には千島近海に達して中心気圧が950hPaまで低下した。
この影響で、北海道は太平洋側を中心に広い範囲が台風の暴風域に入り、北よりの風が非常に強く吹いた。
19日の最大瞬間風速は寿都で39.4m/s(NNW)、網走37.4m/s(NW)、紋別33.5m/s(NNW)、根室33.2m/s(SE)、江差32.3m/s(NW)、稚内31.0m/s(NNW)、浦河31.0m/s(WNW)、留萌30.5m/s(N)と、全道各地で30m/sを越えた。
雨も多く、18日~20日の降水量は広尾232mm、羅臼193mm、中標津179mm、厚岸町太田173mm、函館市南茅部197mm、福島町千軒185mmなど、渡島地方と十勝・釧路・根室地方で150mm以上の大雨となった所が多かった。
被害は漁船の沈没・破損、流失が322件と多く、特に道東沿岸では漁船の遭難により死者・行方不明72名にのぼったほか、負傷者も10名に達した。丘珠空港内では、セスナ機が転覆し大破した。
住家全壊14棟、半壊、一部破損など638棟。浸水家屋・床上286棟、床下1,932棟。
道路損壊769、橋流失54、がけ崩れ34、堤防決壊184。国道、道々通行止38、国鉄路床損壊、冠水など15、国鉄運休540本、バス運休65本、定期航路欠航87、青函航路欠航22、フェリー、離島航路全便欠航。
電柱倒壊670、トランス事故15、停電88,683。水産関係ではサケ・マス定置網、漁具などの流失で損害額が65億1,160万円に達した。

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