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〈災害年表〉 【】 「56水害」(前半)
[1981年8月3日〈昭和56年8月3日〉 –

8月3日から5日にかけて北海道に前線が停滞する一方、小笠原諸島の東海上で発生した台風第12号が東経145度線に沿うように北上、台風からの暖湿気によって北海道にかかる前線の活動が活発化し、道央を中心に激しい雨が断続的に降った。台風第12号は6日には温帯低気圧に変わって北海道東部を縦断、オホーツク海南部からサハリン南部を通過して、アムール川下流域へと進んだ。 前線と台風から変わった温帯低気圧の影響で、道内の広い範囲で大雨となった。 3日から6日にかけての降水量は岩見沢で410mm、恵庭島松406mm、苫小牧356mm、中札内村上札内337mm、阿寒湖畔330mm、旭川297mm、札幌294mmなど。(岩見沢では4日には262mmの降水を観測し、日降水量の観測史上1位の記録:2017年現在) 石狩川流域では500年に1度とされるほどの大雨となったことから本流・支流が各地で決壊、濁流が市街地に流れ込んで道路が寸断、札幌市や江別市など洪水により孤立する家屋も現れた。北村(現岩見沢市)では全村民に避難命令を出すなど、道内39市町村で32,806名が避難した。また、斜里町では岩尾別地区で孤立した観光客66名がヘリコプターにより救出された。この大雨による被災市町村は全道で185を数えた。 上砂川町ではペンケ歌志内川をパトロール中の消防団員が川に転落して死亡。新冠町では日高本線西踏切付近の工事現場で土砂崩れが発生、3名が生き埋めとなり、1名が死亡したほか、本町の国道では車両が土砂崩れにより埋没し2名が死亡。広島町(現・北広島市)では音江別川のはん濫により流されたブタの救出作業を行っていた4人乗りいかだが転覆、消防団員1名が死亡するなど、道内では死者8名、重傷5名、軽傷9名の人的被害があった。 また、住家被害は全壊59、半壊47、一部損壊88棟。床上浸水6,115棟、床下浸水20,948棟。 農地の流失・埋没は水田372.8ha、畑地999.8ha。農地の冠水や倒伏は水田41,060ha、畑地134,920ha。 国鉄は全37線に被害があり、最大で29線区が全線または一部区間不通となり、日高本線と富内線の復旧には数か月を要した。 総被害額は約2,704億8千万円に達し、12市町村で災害救助法が適用された。(岩見沢市、砂川市、歌志内市、美唄市、長沼町、北村、札幌市、江別市、門別町、静内町、上富良野町、斜里町) この大雨災害と、同年8月下旬の台風15号による大雨災害をあわせて「56水害」と呼ぶ。

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