自然災害と教訓
災害年表
〈災害年表〉 【】 発達した低気圧通過による暴風雪災害
[2013年3月1日〈平成25年3月1日〉 –

3月1日に日本海から前線を伴った低気圧が急速に発達しながら2日は北海道を通過、通過する際に前線閉塞点に新たな低気圧が発生したため、一旦北海道は気圧の傾きが緩くなったが、午後にはオホーツク海で低気圧がひとつにまとまり、3日朝には千島近海に達して中心気圧は968hPaまで低下した。
このため、低気圧通過直後の吹き返しの西または北の風が雪を伴い非常に強く吹いたため、道北や道東方面では2日は穏やかな天候が一変し、少し先も見えないほどの猛ふぶきとなった。
最大瞬間風速は、羅臼35.0m/s、根室34.4m/s、稚内34.1m/s、中標津町上標津34.0m/s、小清水32.4m/s、札幌31.7m/s、紋別空港と北見市常呂、網走、江差でいずれも31.4m/sを記録した。
気象台や防災機関、メディアなど事前に天候の急変や暴風雪に対する警戒を呼びかけていたが、数時間穏やかな天候となったことから外出する人も多く、天候急変後の猛吹雪や吹きだまりにより、車の立ち往生が多く発生、車両の中でCO中毒となったり、救助を待ちきれず車を離れて方向を見失うなどして道内では9名が亡くなった。(中標津町5名、湧別町1名、富良野市1名、網走市1名、北見市1名)。また北見市、網走市、中標津町など9市町では立ち往生車両のドライバーなど一時、671名が公民館などに避難した。
このほか住家被害(札幌市、屋根剥離など)は半壊2棟、一部損壊22棟の被害が発生。交通機関では、JRが361本運休、新千歳空港を発着する205便が欠航した。また、国道5路線、5区間、道道63路線、69区間が通行止めとなった。
羅臼町や北見市、網走市などで約8,000戸が停電し、北見市、網走市、大空町、別海町では、車両立ち往生からの救出作業のため、自衛隊に災害派遣を要請した。
被害総額は4億8900万円

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